咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
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B A B Y  D O L L ~第36話「セックスレスから婚外恋愛へ」
セックスレス・・・オンナとして自信をなくしかけていた。
それが背中を押したのか分からないが、思い切った行動に・・・
もう後には引けない。


※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L


~第36話~「セックスレスから婚外恋愛へ」


優菜ちゃんの調子がおかしい。熱を測ってみるとかなりの高熱だった。夜の10時だったが、朋乃は救急指定のある小児科へ時間外診療に駆け込んだ。夫は未だ仕事中だったため、朋乃が陽斗くんも連れて病院へ走らせた。

結果はただの風邪だったので、朋乃はホッと胸を撫で下ろした。しかし、心なしか病院関係者から突き刺さる視線で見られてる気がした。だが、我が子の命には代えられないと思い、気にしないようにした。風邪ぐらいで平気で時間外診療を訪れる患者の“コンビニ診療”が問題になってるが、朋乃は自分は相当してないと思っていた。
「風邪だと思ってバカにして、もし我が子に何かあったら、誰が責任をとってくれるの。我が子は何としてても自分が守らなければならないわ!」

優菜ちゃんがだいぶ良くなってくると、今度は朋乃に熱が出た。病院で点滴を打ってもらい安静にするように言われたが、子育てママはおちおち寝てもいられない。夫がだいぶ介抱してくれたが、仕事で忙しいので限界がある。そうこうしてる間に今度は陽斗くんが悪くなった。続く時は続くもので、朋乃は生きてる心地がしなかった。

1週間後、ようやく家族それぞれが回復へと向かった。高熱騒ぎで丸山部長に頼まれていた仕事に穴をあけてしまっていた。丸山部長は“気にするな”と言ってくれたが、朋乃は自責の念にかられてた。そして
「フルタイムで仕事をするには、まだ早いのかも・・」
と、思うようになった。

朋乃は病み上がりの姿を鏡に映すと、ドキッとした。以前よりも年を取ったようでやつれて見えていた。そんな自分を認めたくなかったが、朋乃も28歳になっていた。朋乃は焦った。まだ老けるには早いと思い、コラーゲン入りやアンチエイジング化粧品をネットで調べ注文した。そして、ついでにセックスレスについても検索してみた。すると、同じような悩みを抱えている人が多いことにホッとしたのだった。

“女性として否定されてる感じ”“女性としての自信をなくす”・・・朋乃はこれらの記述に強く共感した。“何とかしなければ!”と思ったが、解決策は夫婦二人で歩み寄るしかないようである。しかし、それが出来ないから悩んでいるのだ。そして、その果てに癒しの行為と称して不倫を重ねている人妻もかなりいるようなのである。


ある日朋乃は、彩香と互いの子供たちとでハッピーパーク内のレストランでランチを楽しんでいた。

「実は彩香に見せたいものがあるんだけど。コレよ見て! ねえ、渡邊さんってこの人のことじゃない? 何かスゴイ芸術家みたいよ。ホラ、渡邊画伯だって!」
朋乃は、雑誌のインタビュー記事の切り抜きを彩香に見せていた。ただ、その記事は数年前のかなり古いものだった。実家のスクラップ帳の中から偶然見つけたものだったのだ。
「ああ! そう!そうよ!! この人、渡邊さんだわ!」
「彩香! アナタ、とんでもない人の世話をしてるのよ。相変わらす裸のモデルとかもやってるの? だったらスゴイよ! スケッチ程度の絵でもン十万って値が付くらしいよ。アナタの嗅覚ってただもんじゃないわね。ダテに本能女じゃないわ~~! スケッチ、何枚か貰っといたらいいわよ~」
「うーーーん、あたしは芸術のことなんてよくわかんないし~。モデルは時々やってるけど、けしてお金のためなんかじゃないのよ。渡邊さんが喜んでくれるし、あたしも過去には男に邪険に扱われてばかりで自信を失くしていたけど、今は崇めてもらって・・なんか嬉しいし~」

朋乃たちはランチを終え、ハッピーパーク内を散策していると、突然彩香が喚声をあげた。
「ああ・・あれ、大貴よ! そしてその斜め前にいるのが店長・・じゃなくて大貴のお父さん。そしてそれから・・ええーっ!!」
大貴の隣に居たのがフルーツ屋こと奥さんだろう。そして大貴は2歳くらいの男の子を抱っこしている。さらに奥さんはベビーカーをひいており、その中には、まだ首のすわらないような赤ちゃんが居た。
「大貴が抱っこしてる子は、陽斗と同じ位だったから1歳8ヶ月位かな。で、で、もう次の子が出来たなんて!! やだ~、年子じゃ~ん」
大貴ファミリーは幸せそうなムードをかもし出していた。大貴は嬉しそうに子供を抱いているし、奥さんと大貴のお父さんは和やかに話をしていた。その様子に彩香はうつむいて言葉を失っていた。そんな彩香を朋乃はベンチへ座らせ、肩を優しく叩いた。

「そっかぁ・・・大貴、幸せなんだ~。良かったんじゃん。・・・こんなこと言ったら怒られるかな。大貴と奥さん、子供が出来てムリヤリ結婚したんじゃないかと思ってた。だから、すぐ別れるかも・・って! 子供が居たって別れる人は別れるし、あたしみたいに。そしたら、また戻れる?ってどっかで期待してた! でも、バカだったわ! もう笑っちゃう~あははは~」
「大貴と結婚しょうと思ったら、あのお父さんと上手くやれないとムツカシイのかも。何かとしゃしゃり出て口うるさそうじゃん」
「うん、大貴はそういう人を選んだんだね。あたしは、あのお父さんとうまくやれる自信はないわ」
恋愛と結婚の違いってこういうことなんだなぁ・・と二人は思っていた。夫婦って、どこか“適材適所”って感じだ。旦那側の親と上手くやっていけそうなのも条件の1つなのだろう。そう思うと、見合い結婚だって幸せになれるシステムの1つなのかもしれない。


ある日、朋乃がベッドに眠りかけてると、夫が話しかけてきた
「そうそう、来週出張なんだよ~。3日ぐらいね。子供が出来てから久しぶりだなぁ~! 優菜と陽斗に会えないと思うと寂しいけどな。あ、朋ちゃん、浮気すんなよ~! ・・・それもナイっかぁ! 二人も子供をかかえてりゃ~ね。どうせ実家だろ~。電話はくれよな! 子供たちのオヤスミを聞かないと1日が終わらないんだよ~。じゃ、寝るよ、オヤスミ~」
夫はそのまま、くるっと後ろを向いて寝てしまった。キスもない。
「浮気すんなよ~って言うぐらいなら、浮気心を起こさせないくらい、素晴らしいエッチをしてみせてよ!」
と、朋乃はグーで枕を殴り、聞こえないくらいの声で呟いた。

しかし、朋乃は我に返って、冷静に考えていた。
「ちょっと待ってよ! コレって、チャンス!?」
朋乃は“良からぬ考え”を思いつき、段々と興奮して眠れなくなってきた。


夫の出張の日、朋乃は丸山部長と約束を取り付けていた。しかも、夜に会うことになり
「たまにはお酒を飲みながら悩みを聞いてほしい」
と、いうことになっていた。子供は実家へ置いたまま、朋乃はオシャレをして夜の繁華街へと繰り出して行った。

「わ~い! 夜遊びなんて久しぶり~! 第1子の妊娠以来初めてよぉ。もう毎日子育て子育てでストレス溜まりまくりよ~。たまにはこうして出かけて飲んで発散しなきゃ~!」
「朋乃チャン、深刻な悩みって何だよ?」
「うん。辛気臭い話はあとあと。まずは食べて飲んで楽しみましょう!」
「今日は何時までいいのかい?」
「も~、そんな野暮なコトは聞かない! 今日は上岡課長が出張だーって、まるっちだって知ってるでしょ!?」
「ま、まるっち??!」
朋乃は早くも酔いが回ってきた。
「もう組織の人間じゃないから、部長とか固苦しく呼ばなくていいのでは?親しい仲なんだから」
朋乃はそう提案すると、丸山部長は苦笑しながらも受け入れてくれた。朋乃は会社の近況や噂話など根堀りはほり聞き、自分の子育てのこととかを鉄砲球のように語った。丸山部長は、朋乃に対しては一切自分の家庭のことや子供のことを話さない。しかし、朋乃は構わず話す。

場所を移して、朋乃が以前から行きたかったカフェバーに入った。オシャレで静かな雰囲気である。朋乃は丸山部長の隣へ密着してソファへ座った。
「助けて!まるっち。朋乃、もうどうにかなりそう。女として自信喪失。生きていく気力がないわ」
「ななな・・一体どうしたんだよ。子育ても立派にやってるし、素敵なママだよ。女性としても魅力的だよ~」
「ありがとう。でも、誰もそんな朋乃に手をかけてくれないし、愛してももらえないのよ」
「旦那さんにとっても愛されてるじゃないか~」
「夫とは、もう3年ありません!」
「えっ・・・あっ・・・うーーん・・」
「ごめんなさい。唐突過ぎた? でも、まるっちのせいだよ」
「何で?」
「ずーっと、まるっちのこと好きだったから、まるっち以外に触れられたくなかったの・・」
朋乃は丸山部長にしがみつき、しばらく沈黙が続いた。朋乃は静かに涙をこぼしていた。
「ずっーとこうしていたい。このまま時間が止まってしまいたい」
「朋乃チャン、こんなこと良くな・・・」
朋乃は、自らの唇で丸山部長の唇を塞いだ。
「責任取ってねっ」
朋乃は悪戯っぽく笑ったが、すぐに丸山部長に抱きついて泣いた。
「もう1度、朋乃をオンナにしてよ! 初めてキスした時みたいに。4年の空白、埋めて! 心の奥から癒して! 助けて! 女として生き返らせてよ!」


二人は、二人が初めて結ばれた“思い出のホテル”でひとつになった。抱き合った。お互いは激しく抱き合った。朋乃は生まれて初めてオルガスムスを知った。何と表現してよいかわからないが“すごい!! こんなの初めて~!!”って感じだった。奥深い所で愛と幸福を感じる。朋乃は、生命を吹き込まれたかのように、細胞の1つ1つが生き返ってる感じを味わっていた。

夫としても痛いだけだったのに、どうしてなんだろう。心は正直?体は正直?・・に反応するんだろうか。夜も更けると、二人は帰る準備を始めた。朋乃は一晩中一緒に居たい気持ちだったが、お互い、帰る場所があるゆえ、しかたがない。丸山部長は時折遠くをぼんやり眺めている。やはり罪悪感を思っているのだろうか? でも、今はお互い様、共犯者である。
「まるっちを全部奪ったりはしないよ。奪うのは心だけ」


帰りのタクシーで、朋乃は事の重大さを現実的に受け止めていた。
「やってしまった・・。でも、もう後戻りできないわ!」
子供を持つと自分の時間が限られてくるため、迷ってる時間はなく、何ごともサッと決断しなければならない。・・でないと、チャンスを逃すし、後悔しても遅い。朋乃は、やって良かったと自己肯定していた。

携帯に彩香から着信が3件入っていた。しかし朋乃は
「もう夜遅いし、明日にしょ~っと! 今日はこの幸福感のまま眠りにつきたい」
と、思い携帯を畳んでバッグにしまったのだった。

<第36話終わり・37話へ続く>

テーマ:恋愛:エロス:官能小説 - ジャンル:小説・文学

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