咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
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B A B Y  D O L L ~第4話~「覚醒」
奥の深いところで眠っていた生々しい女の部分が覚醒しはじめる。
それは、自分よりも早熟な者から刺激を得、引き金が引かれる。


※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L


~第4話~「覚醒」


「自分の中で“何か”が、覚醒した」
朋乃が、一人エッチで“イク”を知ってから、思うことだ。それからは定期的に行うようになった。その時の妄想の描写も過激化してゆく。
「女って生き物は、何かに委ねて自我も羞恥心も全て捨てた時に、初めて最高の悦びを得るのでは・・」
しかし現実(われ)に帰った時、こんな過激なことを考える自分を恥じた。しょせん一人エッチ。虚しさは拭えないのだ。
「実際の男性とのエッチは、さぞかし気持ち良いのだろうなぁ~。ああ、早く経験してみたいわ。彩香が、気持ち良さそうに歓喜の声をあげていたように」
朋乃は彩香のことを思い出して妄想に浸っていた。もしも朋乃のような可愛ゆいイケてる女の子が、うるうる目線で男性に“抱いてください”なんて迫ったらどうだろうか。それこそカンタンに“エッチできる”のかもしれない。しかし、それが出来無いのが朋乃の性格なのだ。一人エッチの妄想では、プライドも何もかも捨てられるのにだ。

朋乃にとって“女らしさ”とは、武装のようなものだった。そう自己演出だ。しかし、一人エッチを知ってから、少しだけ内面からにじみ出るようになったのではないか!? そう確信した。何となくカラダつき、腰つきが今までよりもエロいような感じがしていた。そんなエロい自分も好きだと、朋乃は思っていた。



「わあぁぁ~! 朋乃さん!! キレイっすね~!! ナマは超キレイっす!! ウワサ通り。僕、感激っす!」 
そう歓声をあげるのは、M男君だった。
「アタマ悪そうなオトコ!」
と、朋乃は思ったが、自分も、アホなフリはよくするので人のことは言えない。朋乃はボーイフレンドに頼んで、M男君を引き合わせてもらったのだ。

キャンパスではこんなウワサで持ちきりだ。それは、M男君が彩香を妊娠させた為、中退して責任をとって結婚するという。
「M男君はハメられた」
「たった1発で、人生を棒にふるうなんて」
「かわいそうに」
あと8ヶ月ほどで卒業できるのに、何故早まって中退するのかも不思議だった。ウワサは大体脚色されていくものなので、朋乃は真相を聞きたかったのである。

「ウワサは本当です。たった1回で妊娠させてしまいました」
そうM男君が言うと
「ああ・・あの時のね・・」
朋乃は、あの時の二人の野外エッチのシーンを思い出して赤面した。彩香の妊娠が発覚したのは、あれから約1ヶ月後のことだった。

「でも、けして彩香にハメられたとかダマされたとか、ではありません。彩香を心から幸せにしたいと思っているんです。負け惜しみかもしれませんが、今の自分、けっこう好きです!」
M男君は、切々と語り始めた。


付き合っていた男に捨てられたり、バイトをクビになったりして踏んだり蹴ったりの彩香の力になりたいと思ったこと。可哀想な彩香の過去もまるごと受け止めてあげたいこと。支えてあげられるのは、僕しかいないのではないかと思ったこと等々。

彩香は、こんな男の優しさにふれたのは初めてだったらしく、えらく感激したけど、どう応えていいか分からず、“私の全てを与えたい”と、とっさに体を投げ出したとのことだった。
「僕も男だから、“男として反応”をしてしまったけど、そこらの欲望だけの男とは違うぞ!」
との思いは持っていたとのことだ。

その夜は満月のキレイな夜で、彩香は男に抱かれることで“キレイな気持ち”になったのは初めてだったと語り、その時に“できた子”だから、是非産みたいと思ったと、打ち明けたとのこと。

この二人、まさか朋乃に一部始終を覗かれていたとは、つゆにも思っていないだろう。朋乃は、M男君の話と共に映像が思い出されて、赤面を堪えるのに必死だった。
「月夜の晩は正しいけど、“野外だった”とは、さすがに言わないわね・・」(笑)
と、朋乃は心の中で呟いた。

「ねえ、ホントにアナタの子との保障はあるの? ホラ、彩香ってさ、男出入りが激しいじゃない? アナタ、騙されてるかもしれないわよ!」
そんなイジワルな朋乃の質問に対し
「いや! 間違いなくあの時の子だ! 勘とゆうか!確信があるんだ!!」
「へえ~~、彩香を愛してるのね。素晴らしいわ! でもさあ・・どうして避妊しないの? 何か余りにも行き当たりばったり、無計画過ぎる気がして・・」
さらに突っ込んだイジワルな質問をした。朋乃とて、あのような状況ならば、避妊は難しかっただろうと分かった上でだ。
「・・・もう!どうなってしまってもよい!・・っていうようなロマンチックな経験を初めてしました。その時、僕は全て覚悟が出来てました」
最初は、バツが悪そうに黙りこくっていたけど、言葉を選びながらM男君はゆっくりと語った。さすがの朋乃も、ちょっと感動したりして返す言葉が無かったのだ。M男君はさらに話を続けた。

大学を中退することは、これがいいキッカケになったとのこと。実は前から今の学部が合わなくて悩んでいたとのこと。ファミレスのバイトで調理補助をしてるけど、意外と調理が向いていてバイト先で重宝されているとのこと。中退したら、正社員として受け入れてくれるとのこと。1日も早く彩香と籍を入れて、幸せにしたいとのこと。

ほぼ全てを語り終えた後で、さらにM男君は言った。
「朋乃さん! 是非、結婚式に来てください!! 実は来月、教会で簡単に式だけを挙げるんです」



それから1ヶ月後、朋乃はボーイフレンドと一緒に、M男君と彩香の挙式に参列した。純白のウエディングドレスを着た彩香は、嘘みたいにケガレが無く清らかに見える。お腹も未だ目立たない。
「ウエディングドレス、マジック!!」
朋乃はそう呟いた。

ブーケトスは、朋乃が受け取った。その時、彩香と目が合って軽く会釈を交わした。その瞬間、朋乃は、彩香が野外エッチでM男君と結合してるシーンを思い浮かべたのだった。

「オンナの・・本当に身震いがする位恐ろしい本能を、純白のドレスは、無垢でキレイな花嫁にカムフラージュしてくれる」
結婚なんて、今までまるっきり興味が無かった朋乃。
「私も早く結婚したいよぉ~」
参列者の女性たちはしきりに騒いでいた。他人の結婚式を見ると自分もしたくなる。そうゆう一面があることに気付いた。参列者の女性たちの中で、誰よりもキレイで目立つ朋乃だけど、主役じゃない自分に腹立たしくなった。
「朋乃は、ゼッタイ1番に結婚してやる!!」
朋乃の闘争心に火がついた。だが、彩香のことは知人でも何でも無いということにして、自分の中ではカウントしないことにした。どこまでも、自分が1番でなければ気が済まないのだ。

朋乃は、自分の中で覚醒した“何か”とは“女の業”であると、気付いた。それは、女である以上避けて通れないことで、ポーズだけだった“女らしさ”よりも、もっと深い所から沸き起こってくるものなんだと確信した。

しかし、それを気付かせてくれたのが、アバズレの彩香の存在だったことがちょっと腑に落ちない。
「まあ、あれくらい強烈な“女の本能のままのようなヤツ”だからこそ、強烈に刺激されたのかもしれない」
とも思ったのだった。


それからしばらくして朋乃は、教授から
「話がある」
と、呼び出しを受けた。そろそろ正規の就職活動解禁の時期だ。


<第4話終わり・5話へ続く>

テーマ:恋愛:エロス:官能小説 - ジャンル:小説・文学

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