咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
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B A B Y  D O L L ~第30話~「できちゃった婚→離婚→新しい恋人」
友だちが離婚。
さぞかし落ち込んでると思いきや、自力で立ち上がって強さを見せていた。
さらに驚いたのはその後の展開の速さ。


※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L


~第30話~「できちゃった婚→離婚→新しい恋人」


朋乃は彩香のアパートのブザーを鳴らすと、30代後半くらいの女性が出てきた。細身で明るめの長い茶髪、ファッションはかなり若作りをしているが年齢は隠せない。その女性は彩香のママだった。

部屋へ上がって、お互いの子供をご対面させた。朋乃の子は『優菜』、彩香の第2子は『桃花』と,、お互いの子供の名前を披露した。彩香の第1子の美月ちゃんもだいぶ大きくなっていた。
「へぇ~、彩香にも女友達が居たとはねぇ~! コイツは男にばかり愛想を振りまくヤツだからねぇ。 ま、よろしくね。あ~あ、あたしは38歳でもうおばあちゃんだよ~」
彩香のママは換気扇の下で煙草をふかしながら、彩香が離婚をしてから一緒に住むようになったことなどを話した。テレビ台の下にアダルトDVDらしきものが並べられてあり、女性の部屋にこんなものが堂々と置いてあるのを朋乃は不自然に感じた。よく目を凝らして見るとパッケージのモデルが彩香のママに似ていた。
「ああ、それね、あたしが出演したDVD。まあ、副業で何本か出たんだけど、いい金になるしオイシイよね。仕事は風俗をやってるよ。現役で! ははは~! 初対面の人にそんなことを言うなんてね、驚くよね~。でも、あたしはこの仕事に誇りを持ってるからさ! ええーっ、いい年して憐れに思った? でも違うんだな、これが。ま、さすがにそろそろ年齢を誤魔化すにも限界を感じてたし年貢の収め時かなぁ~と思っていたらさぁ~はっはっは~、何と引き留められちゃって! 何でも熟女ブームらしくて結構指名が増えたのよ。オーナーからは、あまり若作りはしないでくれって! オバサン風がいいんだと。笑っちゃうよね。ま、こんなあたしでも必要とされてるんだから・・っちゅーことね」
彩香のママは早口でまくしたてるように語り、朋乃が口を挟む隙も与えない。顔立ちは整っているほうだが、肌や髪が傷み気味なせいか、くたびれて見えた。キチンとにお手入れをすれば、彩香のママはもっとキレイになりそうなのにと朋乃は思っていた。

「最近は若い男の子にモテるのよ~! そのうち彩香の彼氏を奪っちゃうかもよ~」
「や~ね~、ママ。昔、ママの彼氏を奪ったこと、まだ根に持ってるのね」
母娘で思ったことを遠慮なくポンポン言い合う姿を、朋乃は眩しく眺めていた。自分の母親とは絶対にこんな会話はしないし、恋愛の話すらしたこともない。
「あ、ちょっと、買い物行ってくるわ。積もる話もあるだろ、ゆっくりして行きな。紙おむつとかミルクとか遠慮なく使っていいからな。じゃ~」
と、彩香のママは美月ちゃんを連れて出て行った。優菜ちゃんも桃花ちゃんも段々と眠りモードに入り、朋乃と彩香の二人は会話の体勢へ入った。

「ママ、濃い~キャラで驚いたでしょ?」
朋乃は、綾さんを知ってるせいか、さほど驚かなかったが、彩香のママのことはむしろ思ったよりもイイ人だと思った。まずはお互いの近況などを語った。彩香は実は3ヶ月前には離婚しており、市から児童福祉手当てを貰って生計を立てているが、足りない分は週に5日ほど1日6時間ほどスーパーでレジのパートをしているという。朋乃はそれだけで生活出来るのか?と疑問に思っていたら、手当てを貰う為にはあまり働きすぎない方がいいのだそうだ。
「子供の病院もタダだし、超助かり~! 離婚して生活が厳しくなることを覚悟してたけど、利用できるものは利用して何とかなってるわ。ココ(市営住宅)も優先して入れてくれるし家賃も超安いの」
彩香が意外としっかりしていたのには驚いた。しかし、離婚して市の援助で何とかなるのなら、ガマンして結婚生活を続けなくてもいいのかもね・・なんて朋乃は考えた。

「そういえば思ったんだけど、彩香って割と堅気の仕事ばかりしてるよね。彩香だったらお水でも稼げそうなのにさぁ~。実はママに対して反面教師とか持ってたり~?」
「それもあるかも~。一応キャバクラとかで働いたこともあるけど、向いてなかったわ。仕事って割り切れないの。仕事で恋愛ごっこは出来ないみたいなの。ちょっと言い寄られると付き合わなきゃ・・って思っちゃうし、すぐエッチをせまられて・・断れなくて応じてしまうし。エッチしたら惚れちゃうし・・」
「堅気の仕事でも彩香はすぐに従業員とデキてしまうじゃないの」
と、朋乃は思ったが言わなかった。1つ気になったのは、エッチして惚れる・・という感情は、朋乃には理解できないと思ったのだ。朋乃は夫と丸山部長の2人としかエッチをしたことがないけど、丸山部長でさえ惚れてからエッチをしたからである。やはり朋乃は彩香とは違うんだな~と思ったのだった。
「あの・・・・ひよっとして・・・もう彼氏居たりして?・・・当たりっ?」
唐突に朋乃は質問した。
「えへへっ当たり~! でもダブってはないから~! ちゃんと離婚後に付き合った人よ」
「出会いは職場?」
「あん、何で分かっちゃうの~」
「もう分かるわよ~。彩香の行動パターンなんて!」
と、朋乃は思った。
「それにしても離婚したばかりなのに、もう次が居るとは! どうしてこうも男が途切れないのだろうか」
と、朋乃は開いた口が塞がらなかった。

「話が戻るけど、何で離婚したのよ。例の桃花ちゃんの父親がM男君でないこと・・バレちゃった?」 
「あ、それは墓場まで持っていく秘密だし、バレては無いと思うわ。だって離婚したあと、養育費を二人分払ってくれているんですもの。あたしのわがままで離婚するのだから、養育費はいいよ!・・って言ったんだけど、二人の子供には責任があるから・・って毎月6万も振り込んでくれるの」
「もうM男君ったら、お人良し過ぎ!! 自分の子の分はともかく、他所のタネで作った子の分まで払うなんて!」
朋乃は口に出しては言わなかったが、怒りに似た感情が胸の奥で沸き起こった。
「桃花が出来てからね、何故だかケンカが絶えなくなってしまったの。パパは美月のことはとっても可愛いがるんだけど、『桃花はあまり可愛く思えない』ってよく言っていたわ。 桃花は美月よりも手がかかって夜泣きもひどいし、1度泣くとしばらくはおさまらない。あまり怒らないパパが、いつもイライラするようになって、ひどい時は桃花を叩いたりもしていたの。あたしが止めたら『オマエの育て方が悪い』って責められてまたケンカ。パパは育児はあたしに任せっきりのクセに・・」
そう聞いた朋乃は密かに思っていた。
「M男君は本能的に遺伝子が違うことを感じてるのではないか。それが無意識に嫌悪感へ発展させるのではないか」

彩香は話を続けた。
「それから今度は、パパが仕事を辞めたいって言い出したの。ファミレスの調理係だけで終わりたくないんだって! シェフになりたい夢があるんだって! そのためにちゃんとしたレストランで修行がしたいらしいの。そしたら給料も減るし、朝から晩まで働いて休みも殆どないらしい。パパは『あたしたち家族を幸せにする』って約束して結婚したのに。これじゃ、話が違うじゃんって思ってまたケンカ・・」
「ねえさぁ、夫婦ってもんはお互いを支えあうものでもあるし、旦那の夢を妻が支えるってカタチもあるんじゃない。愛しているなら夫婦で力を合わせて旦那の夢を応援できるんじゃないの。そりゃ~成功するまでは生活も苦しくて大変かもしれないけど、成功したらアナタ! すんごいセレブな奥さんになれたかもしれないのよ~」
「ええーっ、あたし別にセレブなんか望んでないわ。平凡でも家族を大事にするようなパパの方がいいし、温かい家庭がほしかっただけなの。支えるなんて・・・あたしにはムリ、できないわ~」
「こりゃ~もう、二人の価値観のズレだわね~」
「あたしには結婚が向いてなかったのよ。実は桃花のこととかで嘘をつきながら生きるのが辛かったわ。ケンカばかりも辛い。正直別れてホッとした・・。別れてからは桃花の疳の虫もだいぶおさまったのよ」
そういえばどことなく彩香の顔がスッキリしていると朋乃は感じていた。肌にもツヤとハリがあって、以前よりもキレイにもなったと思った。それは新しい恋の影響なんだろうかとも勘ぐった。
「・・で、今度の恋の相手はどんな人? また不倫とか?」
「ふふふ~。それがね、今までと違ってね、すごい真面目で素敵な人なの。不倫じゃないわよ! もしかしたらね・・・ふふふ・・・再婚するかもしれないわ!!」
そう言われても朋乃はとても冷静だった。
「恋愛ボケで頭が可笑しいのかしら! 誰が子供2人付きのアバズレなアンタと結婚なんかするのよ」
と、思っていた。
「すごく真面目な恋なのよ! あたしはさぁ~、ホラ子供2人居るから結婚はムリだよ~みたいに思ってるんだけどね。彼がね、あたしの子供をすんごく可愛がってくれて、よく子連れデートもするのよ。あたしのことも大事に想ってくれているの」
「へぇ~、ホントに今までの人とは違う感じなのね~」
と、朋乃は関心していたが、彩香はどんどん饒舌になっていった。

<第30話終わり、第31話へ続く>

テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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