咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

B A B Y  D O L L ~第25話~「オンナの幸せって?」
愛があってこそ、女は幸せ?
女3人、ほろ酔いトーク炸裂中。


※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L



~第25話~「オンナの幸せって?」


「朋乃ちゃん、今日は飲むよね?」
綾さんからそう言われて、朋乃は笑顔で頷いた。朋乃は子作りを考えてるようになってから、アルコールは控えていた。しかし
「たまにはハメを外してもいいだろう」
と、思い自分の車は会社の駐車場に置いて、綾さんの車で店へ向かった。綾さんは代行運転で帰るそうだ。そしてもう一人、高尾も打ち上げに参加することになった。

店へ着くと、彩香の元彼でもあった店長が入り口で出迎えてくれた。朋乃は店長のことが嫌いだったが、一応愛想笑顔を作り大人の対応をした。だが店長は意外と機嫌良く、朋乃たちを案内した。店内はほぼ満員だった。やはり朋乃のクーポン券が功を成していたのだろうか。

3人は生ビールで乾杯した。朋乃は久々の美酒にうっとり酔った。綾さんはタバコを取り出して、堂々と吸い始めた。3人が案内された席は喫煙席だった。
「あのー綾さん、1本頂いてもいいかしら?」
「えええーっ、朋乃ちゃん、吸うの? 意外だわ~。いいわよ、ハイっ。火をお付けしましょうね~」
朋乃の喫煙は習慣化はしていない。ごくたまに、イラッとした時など1、2本取り出して吸っていたのだが、それも子作りを考えてからは1本も吸っていなかった。朋乃は、久々にお酒と一緒に吸うタバコは旨いと思った。綾さんのように堂々と吸えたらどんなにいいだろう。もちろん、タバコのことは夫には内緒にしてあった。

「朋乃ちゃんと高尾ちゃんって、同じ大学で同級生なんですってね」
「そうで~す! しかも朋乃さんの方が優秀。主席だったもん」
「じゃあ、高尾ちゃんと同じように総合職に就けたハズ。何で? ええーっ、辞退したの! 朋乃ちゃんみたいな人こそ、バリバリに仕事して能力を発揮すべきなのに~」
「朋乃ね、そんなに器が大きくないの。それに結婚願望が強かったからさ~」
いつもは、こんなハグラカシ程度で終わるのだが、目の前の二人は、この答えに満足していない様子だった。
「女には、“女としての幸せ”ってものがあって、人としての普遍的な幸せにプラスされて、初めて“幸せ”って言えるんじゃないかと思うの。女が一人で頑張って、結婚も出産もせず頑張って、成功して、すんごいお金持ちになったとしても、何かそれだけじゃー幸せじゃない感じがするのよ。寂しい感じも漂うし。男なら、成功してお金持ったところで、年をとっていようが、不細工だろうが女が必ず寄ってくるじゃない。仕事も生活も幸せになれる仕組みがあるのよ。“女としての幸せ”は、何やかんや言って、若いときの方が手に入りやすいのよ。バリバリ仕事して、“女としての幸せ”を逃してしまいたくないの。バリバリ仕事することは、手に入れた後でも出来るじゃん」
「うぁ~~ん、私、結婚してない。シングルマザーでバリバリ仕事してるよ。女として幸せじゃないわーん!」
「それがね、綾さんは幸せに見えるのよ。女としての幸せを手に入れつつ、仕事もしてるもの」
「ええっ、まあ、たしかに結婚はしたけど。しかも2回! でも離婚したけどぉ・・ははは・・。子供は居ると言えば居るけどぉ・・・でも・・」

綾さんが口ごもってると、高尾が言った。
「それはですねぇ~、結局、女の幸せって“愛”があってこそ、“幸せ”って言えるんじゃないかしら。女は仕事で成功しても、愛がなければどこか寂しさが漂う。そういうことでしょ?」
「きゃー!! 高尾ちゃんパチパチ~! たまにはイイこと言うじゃ~~ん!」
「うんうん。朋乃が言いたかったこと、すごくシンプルにキレイにまとめてくれた」
高尾は赤くなって照れ笑いをした。3人とも気持ちよく酔って上機嫌にトークしていた。

「愛かぁ~。ならば、私は今、女としてもすんごい幸せな人だわ。だって最近、愛を手に入れたもの」
「ああ~っ、綾さんを助けてくれたって言う、例の年下のと・・、つきあってるんですか?」
朋乃は、待ってましたとばかり突っ込みを入れた。
「はぁ~~い! つきあっております! うふふ・・」
綾さんの堂々宣言に高尾は驚いていた。
「すごい!速攻だわ! この積極性、見習わないと。私はやっと最近、ちょっとまぁ・・いい感じに・・」
「あっ、例のイタリア男! ついにヤったか!!」
「そんなぁ~、ヤっただなんて・・。まあ、つきあってるって言っていいのかな~」
高尾は顔を真っ赤にさせて恥ずかしそうにしていた。
「わぁ~、みんなすごーい!ラブラブでいいなぁ~。ちょっとウラヤマシイ。朋乃にはもう、そんなドキドキってないもんな~」
そんな朋乃の発言に、綾さんと高尾の激しい突っ込みが入った。
「ちょっとぉ~! 新婚のくせにぃ~! 一番熱い時じゃなーい。うふふん」
「そんなことないよ~」
と、朋乃は照れながら対応したが、二人からは謙遜だろうと思われてしまったようだ。朋乃にとっては夫婦の深刻な問題もあるのだが、そういうことは口外しなければ全く分からないもので、普通に“順調に幸せな新婚夫婦”としか思われてないようだ。

「ねえ、結婚って何なんだろうねぇ?」
朋乃は、伏し目がちに質問を投げかけ、綾さんのほうをチラッと見た。
「ちょ、ちょっと! 私に振らないでよぉ~。結婚落伍者だし、参考にはならないよ~」
すると、高尾が身を乗り出して言った。
「是非、お聞きしたいところですぅ。経験豊富な者としてのリアルな意見を!」
綾さんは困った顔をしながらも、ゆっくりと答え始めた。
「回数だけは立派だけど、立派なことは言えないのよね~ははは~。結婚ねぇ~。結婚って言葉には、魔力があるよねぇ! 私はもう結婚しない主義と決めてるけど、そんな私でも“結婚したい”と言われれば、気持ちが揺れるのよ。何なんだろうねぇ~あれは! あと、結婚とか考えてない相手でも、勝手に結婚生活シュミレーションとかやったりするんだよね。私、実は結婚したいのかなぁ~。でも、したくないってのもホントで。なので、結婚は魔力!!」
「恋愛至上主義な綾さんでもそんな風に気持ちが揺れるんだ~。魔力、分かる気がするー!! 朋乃もそんな魔力に振り回され、異常に焦ったことがあるもの。朋乃は、早く結婚したい人だったから、予定通り早めに出来て満足だけど、何でそんなにしたかったのか、ホントのところはよく分からなかったりなの・・」

「ええーっ、朋乃ちゃんも焦ったりしたのー! すごく自然に出会って結婚してって、順風満帆にみえるのに」
朋乃は苦笑いした。人には言えないようなことや想いをしてきたこと、ふと思い出したりした。
「知り合いの女の人が結婚しちゃうと、何故か自分もしたくなってしまったり。それまでは何とも想っていなかったのに。それも魔力ゆえかしら?」
「そうねぇ~、あるわね! この濃い~キャラの綾ですら、結構主体性がナイもんだね~なんて思ったりするよ。それは女特有のものかもね。女ってのは、他の女を意識して切羽琢磨するのかも。ホラ、桜って同時期に一斉に開花するじゃない。1つが咲いたら、他の花も一斉に咲かなきゃ~!伝染するんじゃないかと思ったりするのよ」
朋乃は何度も頷き共感していた。
「桜の開花に例えるのが面白~い。他が咲いたら、自分も開花していないと焦るもんね」
「そんなんだ~、そうなんだ~。私には未だよく分からないと言うか、ピンと来ないなぁ~。他が開花してても、自分は自分って思っちゃう。結婚は30歳過ぎでもいいと思ってるし」
朋乃は、高尾の全く焦りのないマイペースぶりがウラヤマシイしいと思った。だが
「そんなこと言ってられるのは今の内よ。今に焦るから! その時に気づいても遅いわよ」
と、内心では思っていたのだ。
「いいわね~! 高尾ちゃんのそのニュートラルな感覚。ずっと忘れないでいてね。魔力に呑まれないようにね。魔力ってコワいんだからぁ~」
綾さんは、いたって肯定的だった。

気がつくとテーブルの前に店長が立っていた。
「当店人気のデザートです。本日は、皆様にサービスいたします!」
何と、店長が3人分のデザートを運んで来てくれたのだ。綾さんも高尾も大歓声を上げた。店長は朋乃に笑顔でウィンクをした。朋乃は一瞬引いたが、店長の粋な計らいに笑顔でお礼を言った。打ち上げ会は大いに盛り上がり、恋愛・結婚観・仕事・夢など大いに語り合って、気がついたら3時間以上も経過していた。


朋乃は、ほろ酔いで上機嫌で帰宅すると、夫が未だ寝ないで待っていた。
「あれ~、朋ちゃん、めずらしく酔ってるね」
夫には、綾さんたちと飲むことは事前に伝えていた。夫も割りと機嫌が良かった。そして、朋乃の背後にまわり、いきなり抱きしめられた。
「ホラ、この写メ見て。いいねぇ~! 朋ちゃんのメイド姿。俺は残念ながら展示会に行けなかったけど、部下が親切に撮って送ってくれたんだ~」
いきなり夫から自分の携帯画像を見せられて、朋乃は恥ずかしくなった。
「沢山の男たちから自分の奥さんが視姦されたと思うと、激しく嫉妬するよ」
朋乃は寝室へ連れて行かれ、夫に抱かれた。朋乃は酔っていたせいか、頭がボーッとしてて何も考えられなくなり、抵抗せずに夫のされるがままになった。
「男性の心理というものはよく分からないが、嫉妬心というのは、性欲を点火させる作用があるのだろうか?」
などと考えていた。

「例のクーポン券は全てさばいたよ! 好評ですぐに無くなった。あの店、これで潰れずに済むんだろ?」
「うん。ありがとう。多分、大丈夫だと思うわ。友人からも感謝されたわ! 全てあなたのお陰よ」
夫は満更でもない様子だった。“自分のお陰で救った”と思えたことが、自尊心をくすぐり嬉しいのだろう。
「それからね・・・あの・・・病院に行ってみようか? ホラ、赤ちゃんのことの・・」
朋乃はビックリして、酔いが一気に覚めたのだった。

<第25話終わり、26話へ続く>

テーマ:ライトノベル - ジャンル:小説・文学

この記事に対するコメント

この記事に対するコメントの投稿














管理者にだけ表示を許可する


この記事に対するトラックバック
トラックバックURL
http://sakuya39.blog24.fc2.com/tb.php/38-65c59b85
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)



上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。