咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
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B A B Y  D O L L  ~第18話~「子作り狂想曲2」
結婚したら、子宝は自然と難なく恵まれるもの? 
いやいや・・・今回は更にその赤裸々な実態を・・

※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L


~第18話~「子作り狂想曲2」


ウナギの蒲焼とシジミ汁、山芋のステーキと、きんぴらゴボウも用意した。これは、朋乃が用意した本日の夕食メニューである。
「お仕事おつかれさまです。愛してるわ(ハートマーク絵文字) 」
と、夫宛てにメールを送る。
「今日は早く帰ってきてね」
とも入れたかったが、押し付けがましい感じがして止める。今日は接待の予定はないハズだ。メールの返事がなかなか無い。仕方がないので、先におフロに入ることにした。ムダ毛の処理をし、念入りにボディを磨く。

「プッ!!」 
朋乃は、一瞬だけ、自分のしていることを冷静に見て、噴出してしまった。よくコメディなんかで、“今夜が決戦の日”という時に、妻が夫の為に精のつく料理を用意したり、セクシーランジェリーとネグリジェで笑いを取る場面があるが、自分のしていることも、全くこれと一緒なので、可笑しくなってしまったのだ。

だが、朋乃はマジである。
「何としてても、今日は夫の子種を貰わないと!」
そう言って気合を入れた。

朋乃は薬局で『排卵検査薬』というものを買ってきて、朝・昼・夕と1日3回検査した。これを利用すれば、わざわざ産婦人科に行って恥ずかしい思いをしなくても済むと思ったのだ。今日の夕方、薄い陽性反応が出たので、まず1回目のタイミングを取っておこうと思ったのだ。

おフロから上がり、丹念にボディにクリームを塗ってお手入れをしてると、夫からのメール音が鳴った。
「鈴木のミスの後始末に時間が掛かりそうだ。何時に帰れるか分からない。先に寝ててくれ。ごめん。愛してる(ハートマークの絵文字)」
朋乃は、側にあったクッションを叩きつけるように投げつけた。鈴木とは夫の部下のことである。
「でも、今日は未だ薄い陽性反応だから。濃い陽性反応が出た日の方が確率が高いから、未だ大丈夫だわ」
そう言い聞かせて、心を鎮めた。

しかし、濃い陽性反応が出た日は、今度は接待の日と重なってしまった。夫はひたすら謝った。次の日の朝
「すまない! この穴埋めは必ずする! でもお陰で商談は大成功だったよ。えーーっと、あの・・今夜とかは・・ダメ? 今日は必ず早く帰るから~」
朋乃は、しぶしぶOKしたが、今朝、排卵検査薬を試したら、もう線が薄くなってしまっていた。これは、可能性が薄いということだ。そして約2週間後・・

今周期は残念ながら妊娠には至らなかった。朋乃は気を取り直して、また次の周期に賭けることにした。
「今度こそ!!」
この忙しい現代社会で、タイミングを取ることの難しさを実感する。
「妊娠のチャンスは月に1度しかないのだ!! それを逃したくは、ないっ!!」

そして、今夜は決戦日。幸い夫は早めに帰宅できた。夫がおフロから上がってくると、夫のケータイが鳴った。朋乃は嫌な予感がした。電話は会社からのようで、えらく長電話だった。電話が終わると、夫はフーッと溜息をついた。

「まったく、鈴木のヤツ! またミスりやがって!」
「会社に戻らないといけないの?」
「いや・・大丈夫。ちゃんと指示しておいたから」
と、言いつつも不安気な様子だった。ベットへ入って、照明を落としてキスをして、前戯の体制へ入る。夫のモノがいつもよりも元気がない。 朋乃は、それを口に含んでスライドさせ、活力を与えようと試みた。お陰で、何とか元気になったようだ。

そして挿入。夫は挿入してから割とイクのが早い。
「あと、もう少し・・」
朋乃は祈るような気持ちだった。

だが・・・
あれ・・・れ・・

「ごめん・・・」
夫は静かに詫びた。中折れしてしまったのだ。朋乃は突然のことで、頭が真っ白になってしまった。色んな所で仕入れた性情報が走馬灯のように駆け巡ったが、どうして良いのか分からなかった。こういう時、“経験豊富なお姉さん”なら、とっさに上手く対処し、落ち込む男性を上手に慰め、導くであろう。 しかし、朋乃は自分自身の未熟さを呪った。

夫はスッと立ち上がり、素早く着替え始めた。
「ごめん! ホントごめん!! やっぱ気になるから、ちょっと会社に行ってくるわ~!」
と、出て行ってしまったのだ。

ひとり残された朋乃はベッドの中で泣いた。 悔しさと自分自身の情けなさで、とめどなく涙が溢れて止まらない。だが、泣きながらも、何処か冷静に見ている部分もあった。

男性は、“この日にエッチ”と強制されるのは、あまり好まないだろう。なのに、チャンスを逃したくない一心で強制してしまったし、夫もそのプレッシャーで大変だったと思ったのだ。夫の気持ちもよく分かるのに、自分の思いのみを優先してしまったことを朋乃は情けなく思ったのだ。

さらに間が悪いことに、鈴木という男からの電話も、夫の精神状態を悪くしてしまった。 仕事の事が気になって、エッチに集中出来なかったのだと思ったのだ。
「そういえば、鈴木は1ヶ月前にも朋乃のタイミング時に仕事のミスをしてくれたよね!」 
と、朋乃は怒りが込み上げてきた。
「鈴木!! またオマエかよ!! 私ら夫婦に何かウラミでもあるのかしら!」
つい、ヤクザ口調になってしまったことに赤面した。でも、鈴木は、朋乃夫婦の状況など知るよしもないし、朋乃の言い分こそ、言いがかりである。


しかし、間の悪い人とは存在するもので・・・。

次の日の朝、朋乃と夫は何ごとも無かったように振る舞い出勤した。昼休みに朋乃は社員食堂へ出かけると、食堂のオバちゃん達と一人の男性が何やら楽しそうに盛り上がっていた。
「何事だろう?」
と、近づいてみると、例の鈴木が居たのだ。

どうやら鈴木は、付き合ってる彼女と“授かり婚”をするというのだ。それをオバちゃん達が、からかっていた。鈴木は、今流行りの甘い可愛い系の顔をした男で、いかにもオバちゃん達に好かれそうなタイプである。

朋乃は静かに後退りをし、食堂を出て売店でパンを買って屋上へ行った。
「鈴木のヤツめ! 仕事も出来無いクセに、イッチョ前にヤルことはヤリやがって!!」
と、空に向かって叫んだ。朋乃夫婦の妊娠の機会を潰しておきながら(言いがかりだが・・)、自分はチャッカリ授かっており、何の因果か知らないけど、ムショウに腹立しかった。


あれから1週間後の夜、夫が求めてきた。今度はうまくいった。 男性の生理を解消するような味気ないエッチだったが、朋乃には嬉しくて涙が溢れた。

うまくいかなかった日、それを機に夫がEDになってしまったらどうしょう・・と不安でたまらなかったのだ。こういうことは、子作りをしている夫婦には、ありがちだと言われている。とりあえずホッとしたものの、なんだかタイミングを合わすことに、朋乃は少々疲れを感じ始めた。
「まだ2周期目なのに・・」
と、苦笑いした。

ふと朋乃は丸山部長のことを思い出した。つい、夫のエッチと比較してしまう。
「顔と体型が夫で、エッチ・テクニックと包容力が丸山部長だったら・・いいのになぁ~」
と、妄想をしてしまう。さらに・・
「もっと楽しくて、もっとドキドキできて、我を忘れる程気持ち良いエッチがしたいなぁ~! 無我夢中で“いつの間にか妊娠してましたぁ~!”ってのが最高だな~。これって理想なのかな~。それとも普通のこと?」
朋乃はふと彩香のことを思い出した。
「彩香は人妻なのに不倫して、その背徳感ですごーくドキドキして、興奮しまくって、妊娠したに違いないわ」
と、勝手に妄想モードに入っていた。


それから2日後、その彩香からメールが来た。
「チッ! ついにキターー! さて何の報告かな? 赤ちゃんのエコー写真の写メでも付けてんのかな?」
と思い、恐る恐るメールの内容を見た。

「あたし、離婚するかもしれない」

「えっ! マジ・・」
朋乃は驚いて、すぐに彩香のケータイに電話をした。

<第18話終わり、19話へ続く>

テーマ:恋愛:エロス:官能小説 - ジャンル:小説・文学

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