咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
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B A B Y  D O L L ~第14話~「甘いだけではない新婚生活」
主婦こそ、朋乃の本領発揮。 見た目は、甘くて可愛らしい雰囲気の奥さんだけど、水面下では、ファイター復活!!


※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L


~第14話~「甘いだけではない新婚生活」


「生理、来ちゃった・・・」
朋乃は朝からブルーだった。新婚旅行等で2週間ほどの有給休暇を取り、その明けで結婚後の初出勤だというのに、出鼻を挫かれた気分になったのだ。

落ち込んだ理由は妊娠しなかったことだ。 初夜で生まれて初めて避妊具を付けずに行為をし、何とも言えないドキドキ感があった。その時の基礎体温は排卵日で最も妊娠しやすい日をさしていた。
「これで妊娠しちゃうのかな?」
しかし、そんな淡い期待は呆気なく撃沈に終わってしまったのだ。
「そう考えると、1発でデキた彩香ってスゴイわ!! 実際には、そんなにカンタンにはいかないものね。 でも、まだ新婚だもの。まだまだ、これからだわ」
朋乃は、気持ちを切り替え、夫と同伴出勤をした。

部署ごとに新婚旅行のお土産のチョコレートの大箱を置いていき、自分の課には、一人一人挨拶をしながら、ささやかなお土産を配って回った。
「おめでとう!!」
「旅行はどうだった?」
「初夜は・・」
「赤ちゃん、早く出来るといいね」
カンタンなコメントでやりとりしながら回っていく。時折、男性社員のセクハラっぽい発言が気にはなったが、まあ、幸せな新婚さんらしく余裕で交わした。

あまり良い気持ちにならなかったのが“赤ちゃんは?”の発言だ。現在、生理中なだけに余計にナーバスになる。しかし、そんなことを覚られぬように満面な笑顔で高らかに言った。
「朋乃、結婚なんて未だ全然考えてなかったし、全くする気もなかったのよ~。 だから、こんなに早くするなんて・・、自分の方がビックリなのよ! ・・・だから、コドモのコトも未だ考えられないわ。 未だ欲しくないしぃ~~! そもそも、コドモあんまし好きくないしぃ~~、朋乃自身が未だコドモだしぃ~、コドモがコドモなんてねぇ~~・・あははっ」


朋乃は、既に人生設計を立ていた。

朋乃夫婦は現在社宅に住んでいる。建物の老朽化が目立つが、家賃が月に1万と安いし、早くマイホームを持つ為だ。マイホームは出来れば一戸建てで、少なくとも、あと3~4年後には建てたい。

第1子はなるべく早めに1年以内には欲しい。2才差位で二人目を産み、男の子と女の子が一人ずつ欲しい。出産は20代で終えたい。二人目が出来る頃には、マイホームの方へ引越したい。

仕事は結婚後も出産しても続けるつもりだ。育児休暇を上手に利用し、二人目の子供の手が離れたら総合職の試験を受けて、今後はバリバリのキャリア・ミセスを目指すつもりだ。

「仕事も家庭も子供も、全部欲しい!!」
そう希望している朋乃は、その為には、ただポワ~~ンと夢を描いているだけでは叶うハズもないと、思っていた。さらに
「夢ばかりで、実行が伴わない女がホントに多いわね」
と、常々思ってもいた。地に足をしっかり着けて、キチンと“現金”で計画的に管理しないと、夢は現実化しないものだ。

朋乃は、貯金は既に1000万近くはあった。小さい頃からおこづかい帳をマメに付けていたし、お年玉もちゃっかり貯金をし、学生の頃のモデルのバイト代も貯めてあったので、この額になったのだ。ボーイフレンドと頻繁にデートしてたのは、男性からだと全面的におごってもらえるからだ。時折プレゼントも貰えるし。女同士の付き合いでは、そうはいかない。

しかし、周りの人たちは、朋乃がひどく現実的で打算的な人だなんて誰一人と思っていないだろう。甘ったるくて、ふわふわなイメージで、結婚してからは“可愛らしい若奥さん”が朋乃の定番イメージである。


新婚生活は順調だ。夫婦で共働きは大変だが、時折外食もしてるし、週末は、恋人気分でデートやドライブを楽しんでいた。

夜の生活は・・・、週に1~2回くらい。
「新婚にしては少ないのかな? いや・・普通かな?」
とにかく夫が忙しいのが難点だ。もっと色々工夫しょうと思案中だが、何せ時間がないのだ。それでも、お風呂に一緒に入ったり、可愛くセクシーな部屋着を着たりと、朋乃なりに工夫はしている。

夫は背が高くスリムな体型で、スポーツマンで程よく筋肉が付いてお尻も締まっており、裸は見とれる位素敵である。しかし、スポーツマンで精悍で、体力もある方なのに、何故かエッチは淡白な方なのだ。それが、朋乃にはちょっと不満であった。


結婚して3ヶ月ほど経った。

社宅の人間関係も明確になってきた。社宅は会社の延長上みたいな世界だから、粗相のないように気を使ってきた。

朋乃の家に、主婦達のボスみたいな人がやって来て、この1年、社宅内の班長をするように言われた。班長の仕事は、市報配り、区費集め、回覧板回し、掲示板の管理等、けっこう面倒くさい内容である。
「周りは小さい子供をかかえている人ばかりなのよね。アナタは子供も居なくてラクそうだし、是非お願いね!」
と、押し付けるように去っていった。班長の仕事は、どうも“新入り”に押し付ける伝統があるらしい。
「朋乃だってフルタイムで働いていて忙しいし、こんなのヒマな専業主婦がやればいいのに!」
と、怒りを飲み込んだ。

夕方、朋乃は回覧板を回そうとしたら、主婦達の立ち話のグループに遭遇した。
「まったく、ヒマで結構なことわ」
と、心の中で呟くと
「あ~あ、課長夫人には気を使うわよね~。ココには、課長以上の人は住んでほしくないわね~!」
と、聞こえるような声で朋乃の耳に入った。確かに、この社宅に住んでるのは平社員ばかりのようだ。一番年齢の若い朋乃が、課長の夫であることが気に入らないようだ。夫の役職が、社宅の主婦たちの上下関係にも影響するのだ。

社宅に住みたくない人には、住宅手当てが2万ほど支給されている。実際、社宅の雰囲気が苦手で出て行った人も数多く居る。しかし、社宅に住んだ方が断然割安なのだ。

「早く家を建てて、一刻も早くこんな所出て行ってやるわ!」
こんな時、朋乃は妙にファイトが出てくる。今のところ、社宅住まいが夫のイメージを良くしている。それは質素で堅実なイメージをかもし出していた。本当は、もし結婚してなかったら、貯金なんか全然していないイメージを演出をして、ちゃっかり貯金をするのだが(←朋乃流の出し抜き方法)、このやり方だと、金使いの荒いダラシナイ奥さんと思われて、夫の印象が悪くなってしまうので今は止めている。

主婦の世界だって駆け引きが存在するのだ。のほほ~んとはしていられないのだ。


仕事との両立もだいぶ慣れてきた。仕事は今まで以上に集中して、短時間でこなす術も身についた。しかし、そんな集中力をかき乱すことがあった。

「子供は未だ?」
との、一見罪のない言葉だ。
「はぁ~! 未だ結婚してたったの3ヶ月じゃなーい」
と、思って朋乃は気にしないようにはした。結婚式を挙げたばかりの頃は、まだカラカイ半分だと認識したが、3ヶ月も経つと、もっと現実味を帯びてくる。朋乃は、うんざりしていた。
「“子供は未だ?”という言葉は、夫婦の立ち入った内容なのに、挨拶代わりに使うのはオカシイ!」
と、思っていた。

廊下で丸山部長とすれ違った時、朋乃は思わず涙ぐみそうになった。結婚してから、丸山部長とは1度も逢瀬はしていない。社外で逢うのは、現時点ではマズいであろうと思っていたからだ。でも本心は
「逢いたいし抱かれたい・・」
との思いがあった。

「上岡さん、ちょっといいかな?」
意外にも丸山部長の方から声をかけられた。そして、会議室に入って二人っきりになった。


<第14話終り・15話へ続く>

テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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