咲ク夜 ~妄想ライブラリー~
恋愛小説(連載・短編)他。妄想をカタチに・・危険な願望・・ フィクションの中にこそ真実があり!?
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B A B Y  D O L L ~第12話~「風向きを変えてみる」
やっぱり不倫に終止符を打つのか!? 


※この物語はフィクションです。興味のある方は、サラッと読んでみてくださいネ。


B A B Y  D O L L


~第12話~「風向きを変えてみる」


「ダメ! 別れてあげない!!」
朋乃は悪戯っぽく微笑んで言った。余裕の表情を保とうとした。けど、内心は心臓バクバクだった。
「家庭で何かあったのか? 奥さんに例の電話のことを問い詰められたのか?」
と、非常に気になっていた。

「なぜなら、あたち親友だから! 単なる男女の仲じゃないのよ。 普通さぁ~、親友ってカンタンには壊れないものじゃない!? ・・では、親友として聞くわ。何故、朋乃と離れようなんて思ったのかしら?」
「断っておくが、私たちのことは妻にはバレてないないから。大丈夫! 家庭は至って普通だし。まあ、知られないように必死にみつくろうけどね。それはちょっと大変ではあるけど、私の責任だからね。ただね、やっぱり・・」
「負担になったのね。辛いのね。だから終止符を打とうなどと?・・・でも、ダメよ!! そんなの単なる逃げだわ!! 朋乃に対して愛情が全く無くなったのならともかく、このまま、ただ逃げに走って、何ごとも無かったように終わらせようなんて、丸山部長は良くても朋乃の心を相当傷つけるわ! それでも平気なの!」
朋乃は涙目で丸山部長をにらみ付けた。丸山部長はオロオロしている。ただ、奥さんが電話の件を問い詰めなかったのかどうかは、本当のことは分からない。丸山部長が話さないだけかもしれない。
「もし、別れる時は自分から言いたいわ! 朋乃自身が醒めてしまってるならともかく、いきなりクールダウンとか断ち切るとかはムリよ」
と、思ったのだ。朋乃の考え方もかなり支離滅裂であった。

「このままこの関係を続けると、君の将来にも差し障ると思うのだよ」
「おあいにく様! 朋乃、そこまでドップリ浸かってませんから~~! 結婚は別口で考えてますから。しかるべき相手が現れたら、ちゃんと結婚しますから!! ・・・まさか、朋乃が結婚するの嫌? してほしくない?」
「・・・うーん、決まったら、ちゃんと祝福するよ! 親友・・だからね」
「そこまで割り切れちゃうのも何だか寂しいな。ちょっとは『結婚しないでくれ!』なんて言われてもみたいわ」
困った顔をする丸山部長。それが楽しくて、そんなイジワルを言ってしまう朋乃。丸山部長が何か言いたげな顔をしていた。

「こんな話は、君が嫌がるだろうな・・実はね・・」
「何? 遠慮なく言って頂戴。包み隠さず話すのが親友よ」
「ウチの子、真ん中の子が障害児でね。自閉症っていうんだけど、養護学校に通ってる。私が忙しくてなかなか面倒見れなくて、殆ど妻が付きっきりで面倒をみている状態だ。その分、休日はなるべく係わるようにはしているけど。罪悪感を強く感じて苦しくなる部分は・・、この辺かな・・」
朋乃はその話を聞いて、心底申し訳ないと思った。そんな事情があろうとは、人は見かけでは分からないものだ。ただ、朋乃が申し訳ないと思ったのは、不倫してることではなく、この間、奥さんに電話してしまったことだ。ちょっとだけ、自分のした行為に後悔した。でも、それを悟られぬように朋乃は言った。
「そうだったの。そんな話初めて聞いたわ。話してくれてありがとう。話すことで私たちは、心の重荷を共有しあい、負担を軽くすることが出来ると思うの。これからは、悩みは何でも話してね。今まで、丸山部長が朋乃のことを受け止めてくれたように、これからは、朋乃が・・丸山部長の悩み苦しみ受け止めてあげたい」
そう言って、朋乃は丸山部長を包み込むように体を重ね、抱き合った。二人が離れることは、容易ではなさそうだ。


朋乃が合コンで出会った彼と、今日でデートは3回目だ。遠回しに体の関係を迫ろうとしている。この彼は、今までのボーイフレンド達と違い、相当自信家なのか、朋乃に対しても少し威圧的である。

朋乃が処女じゃなくなったからか?、そんな女の匂いを無意識に男が感じているからなのか? 早い時期に迫られるのは、今までに無かったことだ。しかし、いくら体験済みであっても、この彼とは、カンタンには寝たくないと思った。丸山部長のことがあるせいだろうか? 何かと理由を付けてデートも早々に逃げるように引き上げた。

「ふぅ~~!」
幸せが7つ逃げると分かっていても、最近の朋乃は、ため息を付くことが多くなった。


あくる日、朋乃は仕事の用事で外出した。そこで偶然、高尾にバッタリ出くわった。最近はお互いが忙しく、社内でもなかなか会話することが無かったが、数ヶ月ぶりに声を掛け合った。

“ちょっとサボっちゃえ”という事で、2人はカフェに入った。高尾は、ちょっと気落ちしてる様子である。
「この頃、ちょっと凹み気味。最初は張り切って仕事していたけど、何だか、空回りばかりだし、先輩たちにも迷惑かけてばかり。ああ~あ、ダメだな私って・・」
「最初は、なかなか上手くいかないものじゃない? そんなんだと仕事辞めたい・・とかは考えないの?」
そう、朋乃は切り替えしたが
「高尾、頭良くないからぁ~」
と、内心朋乃は卑下するように思っていた。しかし、そんな意地悪な見方をするのは、自分自身がプライベートでハッピーじゃないからだという自覚もあった。
「これでも仕事は好きなんだ~。でも、周りに迷惑かけてばっかだから、いっそ辞めちゃった方がいいんかなぁ~って、悩むわ・・」
と、高尾が言うと、朋乃は突拍子な質問をしてみた。
「結婚とか考えない?」
「と、と、とんでもな~い! ま、付き合ってる相手も居ないけどね。・・・でもね。全く考えないわけじゃないわよ。仕事で上手く行かない時ほど、親子連れとか目について、しかもその母親が自分と近そうな年齢だったりすると、すごーく気になって、何だか羨ましくなるの。いいなぁ~って」
朋乃は、少しホッとした。あの高尾も、そんな風に考えるのだなと思ってだ。

「でもね・・・それは“逃げ”なんだよね。 相手の本当の事情も知らずに、ただ隣の芝生が青く見えるだけで! それに私、今のまんまの自分では、結婚したくないわ!! 自分が納得いかないのよ」
朋乃は、その言葉にハッとさせられた。
「そうよ! このままの自分ではイヤだわ! ああ・・だから、今まで結婚に踏み切れなかったんだ!!」
心のモヤモヤがスーっと晴れる気がした。

「だから私、仕事もっと頑張るわ! 落ち込むことも多いけど、今のまま辞めるのは、自分が納得いかないから」
そう、高尾が宣言すると
「今日、高尾に出会って良かった」
と、朋乃は心から思った。高尾から相当元気を貰った気がした。高尾は、自分の不甲斐なさと、前進してない様子で悩んでるようだけど、ちゃーんと、前へ進んでるし、成長してると朋乃は感じていた。そこを羨ましく思った。


高尾に会って以来、朋乃は、ちょっと“本気を入れて仕事をやろう!”と誓った。そして、ちょっどそう思った時に、例の社内プレゼンの仕が発生した。
「よし!!」
朋乃は今までにない位、積極的に取り組んだ。それゆえ、上岡課長に自分から声をかけることが出来たのだった。

上岡課長と社外で逢ってる時に、合コンの彼から電話があり、今すぐ逢おうなどと、しつこく迫ってきて、朋乃は困り果てていた。すると、上岡課長は朋乃の携帯を奪い・・

「俺、朋乃さんの恋人ですけど!!」

朋乃は驚いてあんぐりとしていた。でも、頬はピンク色に染まっている。
「何だろうこの感じは・・。強引だけど、心地良い。丸山部長には感じられなかった感覚だわ」
そして、それ以来、このしつこい合コン彼から、一切電絡が来なくなった。

<第12話終わり、13話へ続く>

テーマ:恋愛小説 - ジャンル:小説・文学

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